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電気さくとは
電気さくのメリット
獣害対策にはフェンスやネットなど色々方法がありますが、電気ショックという“痛み”を与える電気さくは設置が比較的簡単で、様々な動物に対応できるのでおすすめです
①小動物~サル対策までいろいろな動物に対して有効
対象の動物によって線を張る高さなど設置の仕様は異なりますが、鳥以外のほぼすべての動物に対応できます
②設置がカンタン
使用する資材が比較的軽量で、設置手順もカンタンです
また傾斜など地形に合わせて設置が可能です
電気さくの管理時の注意点(デメリット)
電気さくはさく線に電気を流しますが、周囲の下草がのびて大量にさく線に触れた状態になると、草を通じて電気が地面に逃げてしまいます
この状態では動物が触れても電気ショックを感じなくなってしまうため、こまめに下草の管理が必要です
電気さく のしくみ
電気ショックを与える電気の流れ(循環)
動物が電気さくのさく線に触れた時に、衝撃電流が循環し、強烈な電気ショックを感じます
電気さくは電気ショックの痛みを動物に与えるため、慣れることが無く効果が長く続きます
そのため、様々な動物の侵入防止対策に有効です
ただし、動物の種類によって、効果的な設置方法が異なりますので、対象の動物に適した設置をしましょう
動物別電気さくシステム |
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ネット&関連商品
防獣ネットは電気さくと合わせて使用することで、下からのすり抜けや、よじ登りによる侵入を防いで効果的な防除を可能にします
獣種や対策に合わせてネットをお選びください
ネットを引っ掛けるフックが付いた、ガイシ付支柱を使うと、簡単・きれいに設置ができます
ネットの高さに対応する支柱とのセット例です
ネットや支柱を選ぶ際の参考にしてください
ネットにおすすめガイシ付支柱
もぐりこみを防ぐためにネットの下はペグなどでしっかりと押さえてください
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鳥獣被害の総合対策について
鳥獣による被害は、動物が「畑を荒らしに来ている」のではなく、その田畑に「エサを食べに来ている」から起こります
今、頻繁に被害に遭っている田畑は、動物にとって”安心しておなかがいっぱいになるまでエサをたくさん食べられる、とても魅力的な場所”だと思われているために、繰り返し被害が起きていると考えられます
被害が起きている場所では、田畑を荒らしている個体を捕獲するだけでは根本的な解決にはならず、またすぐに他の個体がやってきて被害が繰り返される可能性があります
本当に大切な鳥獣被害対策とは
田畑の周辺から動物が安心できる隠れ場所やエサ場をなくし、魅力のない環境に整えることです
鳥獣被害の対策は、まず
➊『近づきにくい環境にする(環境改善)』
➋『エサを食べさせない(侵入防止)』
ことで動物が好まない環境に変えます
更に、被害や危険を及ぼしている個体を必要に応じて
➌『捕獲する(加害個体の捕獲)』
という、総合的な対策で防ぎましょう
なかでも➊環境改善は資材がなくてもすぐにできることがたくさんあります
今すぐできることから始めましょう!
総合的な鳥獣害対策とは |
➊環境改善・・・動物が近づきにくい環境に変える
◆安全に身を隠せる「ひそみ場」をなくす
伸びた雑草や木の下枝など、野生動物が簡単に身を隠せるような場所を「ひそみ場」と言います
警戒心の強い野生動物は、ひそみ場を伝ってに人里や農地へと近づきます
ひそみ場からは人の様子がよく見えますが、人には気づかれにくいため人に慣れてしまう原因にもなります
一度人に慣れてしまった個体は平気で人里に近づくようになってしまいます
↑農地周辺の草刈りや木の下枝を切り、見晴らしがよく動物が安心して隠れられる「ひそみ場」をなくしましょう
◆野菜くずなどの生ごみ、食べない果実(果樹)を放置しない
人が捨てる野菜くずや虫や病気で食べられない果実なども、動物にとっては貴重な食料(エサ)になります
放置したエサを食べた動物は、人里にはおいしいエサがたくさんあると学習をします(←餌付け)
エサの味を覚えて餌付けが進むと何度もやってくるようになり、やがて農作物の被害が起こるようになります
野菜くずなどは持ち帰って処分するか、土に埋めるなどして動物が食べられないように管理しましょう
↑人にとってはゴミでも、動物にとってはおいしくて栄養たっぷりのごちそうです
◆果樹はすべて収穫し、放置果樹は切ってしまう
収穫できない果樹はほっておくと動物のエサとなってしまします
果樹はすべて収穫できるように樹高を低くし、管理がしやすい環境に整えましょう
また食べないでそのまま放置している果樹は切り倒しましょう
↑何歳になっても管理しやすい果樹は、ヒトにも鳥獣害対策にもいいことがいっぱい
◆姿を見かけたら必ず追い払う
動物の姿を見かけた時には、たとえ“被害に遭っていなくても”必ず追い払いましょう
何もしていないから・・・とそのまま放置しておくと「ヒトは怖くない」と認識し、人慣れが進んでしまいます
人がいる場所=とても危険な怖い場所 と認識させることが大切です
↑ひとはコワくて、この周辺はゆっくりできる安全な場所ではないことを認識させましょう
➋侵入防止・・・電気さくやネット・フェンスなどで囲って農地への侵入を防ぐ
◆電気さくやネット、フェンスなどで周囲を囲む
柵の種類には、電気さく・ネット柵・フェンス柵などいろいろ種類がありますが、対象の動物の種類により適した柵は違います
また、囲む場所の地形など周囲の環境によっても適正は変わりますので適した資材を選びましょう
<動物別 侵入防止対策セット> |
⇒イノシシ対策 ⇒シカ対策 ⇒サル対策 ⇒クマ対策 |
⇒小動物対策(アライグマ・ハクビシン・タヌキ・イタチ・ヌートリア・ウサギなど) |
⇒カラス対策 |
★冬こそ大切!兵糧攻めで個体数を増やさない
収穫が終わると侵入防止柵を撤去したり、またそのまま管理を怠って次のシーズンまで放置をしてしまいがちです
けれども実は自然のエサが少なくなる冬こそが侵入防止(鳥獣害対策)で一番大切な季節です
稲刈り後の田んぼのひこばえや、取り残した果樹や放置した白菜や大根などの野菜くずは、すべてエサの少ない冬場の貴重なエサとなり、元気な子供をたくさん産める栄養状態の良い個体を増やす原因となってしまいます
収穫後も侵入防止対策を継続し、冬場のエサをなくして個体数を増やさないようにしましょう
↑本来、冬はエサが少なく、強い個体だけが生き残る厳しい季節
エサを食べさせないことが個体数を減らす一番の方法です!
➌加害個体の捕獲・・・田畑をエサ場としている個体を捕獲する
◆環境改善・侵入防止 とあわせて行う
捕獲だけでは農地の被害を止めることはできません
また、被害が起きている人里から離れた場所で捕獲をしても、人里での被害は減りません
人里近くに住みつき、田畑をエサ場としている個体を捕獲する必要があります
その為にはまず環境改善と侵入防止の対策をきちんと行い、エサを食べられない環境にすることで捕獲用のエサの魅力度が高まり効率的に捕獲をすることができます
※捕獲には原則として免許が必要です
↑農地周辺で食べられるエサがなければ、捕獲檻のエサがとても食べたいエサになる!
*『野生動物が好まない農地への改善の重要性』は、井上雅央氏、西日本農業研究センター 江口祐輔氏により提唱されています